アメリカの大手銀行3行が設立を進めていた、SIV(投資ビークル)救済のための「サブプライム基金」ですが、欧州や日本などの銀行から出資を得られず、設立そのものを断念したそうです。 このニュース、結構重要な問題でありますので、投資をされている方は注目しましょう。
サブプライム関連の金融商品に手を出して、大損失を被り身動きが取れなくなってきているSIVを救済する目的で、基金の設立が進められてきました。 これは、SIVの保有する証券化商品の中から優良なものを買い取り、SIVに対して事実上の資金供給をしてサブプライム関連商品の影響を希薄化するのが目的でした。 その様にする事で、資金の流動性が増しSIVの経営を健全化するというものになるハズでした。
しかし、残念な事に基金は設立されなくなりました。
結果として、年明けには収束へ向かうはずだったサブプライム問題は、残念ながら収束へ向かうことなく燻り続ける事になります。 と言う事は、株価や為替への影響は避けられないハズであり、特にロングのポジションを多く持っている方は注意が必要になります。
結局、迷宮入りする事になったサブプライム問題ですが、アメリカ政府はどのような対応を取ってくるのでしょうか。 また、FRBの対応も気になるところです。 緊急利下げがあるのかどうか、現状の資金供給を継続するだけで問題は収束していくのかどうか...
いずれにしても、年明けに発表される欧米の銀行の決算発表と共に、当分はアメリカの動向から目が離せなくなったと言えるでしょう。