エフエックス札幌の破綻以降、金融庁の調査が各FX業者に入っているらしく、その調査に基づく処分が相次いで発表された。 金融庁からの処分を受けた場合の対応として、どのようにしたら良いのだろうか? あらかじめ言っておくが、自分の場合は信頼性の高い比較的大手の証券会社でFX口座を開いているので、一般論として捉えて欲しい。
先ずは、含み益がある建玉の決済があるだろう。 これは、可能な限り資産を保護するという前提で考えた場合、出金してしまうのがベストだから、含み益を決済して利益確定して出金してしまうと言う事である。 銀行の取り付け騒ぎに似たものがあるかもしれないが、過去の破綻事例や処分の内容を鑑みるに、お客さんの資産を分別管理できていない事が非常に多いので、「破綻=全額を失う」という最悪のケースが想定される事から、最優先の事項であると考える。
ちなみに含み損が存在したまま、会社が破綻したときにどうなるかに関しては情報が無く不明である。 後日、回収される可能性も否定できないので、含み損も含めて全て決済して縁を切ってしまった方が良いかもしれない。
そして、全ての資産の出金が完了したら口座の解約もしておいた方が良いだろう。 完全に、その業者と縁を切ってしまう事が自分の身を守るための最善策と考えるからである。 そう考えると、全建玉の決済は必須になってしまうな。
さて、業者の選定に関してであるが、基本的には手数料の有無やスプレッドの狭さ、スワップの高さと言った目先の利益よりも、業者の信頼性を一番念頭に置いた方が良いだろう。 その為には、大手証券会社系である等の企業としての信頼性とか、キチンとした情報が書かれているブログなどを参考にすると良い。
ちなみにブログの情報の多くは、アフィリエイト広告での収入をあてにした「デタラメな情報」を記載しているサイトが多いので、充分調査した方が良い。 理想を言えば、アフィリエイト広告を貼り付けないで、運営されている事がベストなのだが、現実にはその様なブログサイトは皆無である。 調査のための手段として、破綻したり処分を受けたりしている業者の名前で検索をかけて、検索結果に出てくるブログサイトは非常に危険であると考えて良いだろう。 実は、その手のサイトに限って「お勧め業者」としてデタラメな記事を書き、アフィリエイト広告から申し込ませようと目論んでいるサイトが多い。
ちなみに、業者自体が脆弱な場合は、総じてサーバーの処理能力も脆弱であり、急速な為替変動が発生したような場合にはアクセスできなくなるケースもある。 その場合は、損切りや利益確定などが巧くいかず、想定外の損失を被る可能性がある事を考慮しておいた方が良いだろう。
最近、某ネット銀行の破綻を心配する方がいらっしゃるようで、ウチのサイトにも、その様な検索キーワードで訪れる方が見られるようになったが、銀行の場合は一定金額までは補償されるので、破綻で生じるであろう損失は皆無か限定的である。 しかし、FX業者の場合は信託保全の問題もあり、ゼロかイチかの世界である。 適切な業者選定、適切なリスク回避行動を取らないと資産を失う事にもなりかねないので注意が必要である。