日経ビジネス2007年12月3日号に掲載されていた記事によると、投資経験の浅い(5年未満)個人投資家の狼狽売りが目立ったとの事。 これは、8月の世界同時株安時に所有していた投資信託をどうしたのか調査したところ、投資経験5年未満の個人投資家は狼狽売りして損失を拡大していたのに対して、投資経験5年以上の個人投資家は静観をしていた為に損失は限定的だったという調査結果が得られたという。
ここで確認しておきたいのは、投資信託を購入する際には「どのような投資スタンスで購入しているのか?」である。 投資信託というのは基本的には長期保有が前提になっている商品である。 短期で売買を繰り返すような商品ではない。
このことを忘れて、チョットした株価変動や為替変動によって狼狽売りすると損失を拡大するだけで、何の得にもならない。 SNS等のコミュニティを見ていると、記事のように狼狽している方を多く見かけた。 これは、株式や外国為替証拠金取引のように短期売買をする商品と、投資信託のように長期保有する商品を混同しているために発生する現象だ。
ちなみに、私の場合は10年〜20年の長期保有を前提にしているので、全く狼狽せず静観していた。 確かに、基準価額が下がって含み損があるが、ピーク時でも全投入資金の1割にも満たなかった。 これは、基本的に分散投資をしている成果だと思っている。 前のエントリーにも書いたが、投資信託は分散投資が基本である。 各年代に合わせた適正なポートフォリオがあって、それに従って分散投資をしておけば、8月の時のような暴落時にも大きく下げる事はない。
8月のような暴落時にはファイナンシャル・プランナーに相談してみましょう。 投資に対して知識のあるファイナンシャル・プランナーであれば、決して売却を勧めないはずだし、投資スタンスの再確認をさせてくれるだろう。 ファイナンシャル・プランナーはお金のホームドクターである。 こういったときのためにも、一度相談してみてはいかがだろうか?