いろんな所から情報が入るのですが、BCP(事業継続計画)を策定する中で、システムをクラウド化するというのが主流になっているみたいです。これ、ある意味正しいのですが、ある意味間違っています。
そもそも論になってしまうのですが、システムをクラウド化することで自社が災害にあったときに「事業を継続できる」と言われますけど、本当ですか?自社が災害にあったときに事業を継続するための「電源の確保」はできますか?事業を継続するための「通信回線の確保」はできますか?そこまで考えて事業継続計画は策定されていますか?
確かにデータの保全はできるかもしれませんが、事業は(少なくとも数日)止まってしまいますよね?
さて、次にクラウドなサーバーが災害にあったときに「事業を継続」できますか?自社は無傷なのにもかかわらず、クラウドが落ちちゃった時のことです。「そんな事あるわけ無い」というのは回答になりません。クラウドだからデータが分散配置されているので「災害にも大丈夫」なんていうのは幻想に過ぎません。データセンターは無傷でもデータセンター周辺の回線が災害でやられてしまったら回復するまで「事業の継続」はできませんね。
実は、ある会社に提案をした際に「システムが止まったら紙に印刷して業務を続ける」と回答したコンサルタントがいらっしゃいました。そこで、弊社は質問してみました。「そのデータは、どこから持ってくるんですか?」と。その回答が笑えるものだったので紹介します。コンサルタント曰く「システムから持ってきます」と。そもそも、システムが止まっているときの事業継続性について話をしているのに、止まっているシステムからデータを持ってきて紙に印刷することは不可能です。弊社は海外にバックアップサーバーを用意して事業継続を図る提案をしましたが却下され、その質問の回答の通り「止まっているシステムからデータを持ってきて紙に印刷する」システムが採用されたと聞きました。
正直な話、コンサルタントですら事業継続計画に関しては、そのようなアホな知識しか持っていません。何故かというと、経験したことがないから「自分の頭で想像できない」んですね。だから、先のような頓珍漢な回答をして、頓珍漢なシステムを推奨してしまうわけなのです。弊社代表は、経験をしているので「常に自分の頭で様々な局面を想像して」います。なので、ほぼ完璧に近いくらいの事業継続計画を策定することが可能です。もちろん、事業規模に応じた身の丈の計画です。