意外と一般の方に知られていない資格が「ITコーディネーター(ITC)」ではないかと思います。経済産業省が推進している資格だそうですが、同様の資格に「ITストラテジスト」という経済産業省が認定する資格もあるので、余計に意味が判りません。
と言う事では困るので、ITコーディネータ協会と言うところに書かれている定義を挙げてみますと以下の二点に集約される資格みたいです。
・真に経営に役立つIT利活用を実現する人材
・高い専門性とネットワークによる幅広いサポートを行う
要するに、社内SEのうち「企画」を担当するレベルの人と同等の支援をしてくれる資格を持った人達のことのようです。と言う事は、かなり経営の部分にも入り込んでIT化支援をしてくれる人のようですね。
北海道では、ある団体がビジネスマッチングと称して、ITコーディネーターが持ち込んだ案件を弊社のような業者に対して紹介頂けるイベントがあります。まぁ、弊社の場合、事業内容がITコーディネーターと被る部分もあるのですが、それは置いといて既に4回ほど参加しています。そこでお目に掛かったITコーディネーターから、北海道のITコーディネーター像を描いてみたいと思います。辛辣な話もあるので刺されるかもしれませんが、敢えて書きます。
まず、第一にITに関しての専門性は非常に低いと言うことが挙げられます。ビジネスマッチングの場で質問の機会があって、何度かITコーディネーターの方に回答を頂いておりますが、ITに関する知識が非常に乏しいという印象を持ちました。それは、必ずしもマイナスというわけではないのですが、正直なところ見積に影響するような部分はキチンとした回答を頂きたいところです。が、満足に頂けた試しがありません。知識がないので流行り言葉を並べるだけになってしまっており、顧問先企業から見ると「有難い存在」なのかもしれませんが、我々から見ると無知をさらけ出しているようなものなのです。
第二に、立ち位置が非常に不明瞭であることが挙げられます。ITコーディネーターにとっては顧問先はお客様ですので、どうしても立ち位置が偏ってしまいます。例えば、システム全取り替えみたいな大規模な案件の場合、本来であれば業務フローの見直しも行って業務全体の効率化を図る提案をしたいところです。もっと言えば、事前にITコーディネーターにはそういったコンセンサスを取っておいて頂きたいところです。ところが、そうではない。なので、思いきった提案をしにくいと言うことになります。結果として、発注側も受注側も損をしているのではないかとさえ思えるケースもあります。
第三に、調整能力に欠ける傾向が見られると言うことが挙げられます。先の話と一部被るのですが、ITコーディネーターにとっては顧問先はお客様ですので強く言えない部分があるのだと思われます。なので、事前に調整を頂いているはずなのにビジネスマッチングの場で二転三転することが見られます。これでは、満足な提案も出来ないですし、調整能力に疑問符が付くと言うことは受注後に酷い目に合いそうなのが見えてきてしまいます。最悪、デスマーチの発生です。これでは、受注しようという気にもなりません。
必ずしも、みんながみんな、そういった低レベルの方ばかりではないかとは思いますが、少なくとも低レベルな方が少なくないのも事実だと思います。おそらく、IT系の知識よりも経営系の知識をお持ちの方が多い点も問題点の一つなのかな?と思います。また、仮にIT系の知識があっても、社内SE(特に企画系)を経験された方が殆どいらっしゃらないのではないかという気もしています。なので、弊社のようなドラスティックな提案書を出す企業があると面食らったりするのではないかと考えたりもしています。
と言う事もあり、業務のIT化・改革・改善をしたい企業様には、弊社への御相談も同時に頂ければと思います。お力になれるケースも多々あるかと考えております。