約5,000ユーザーのデータを消失させてしまった、ファーストサーバー株式会社の事故ですが、なぜ実名SNSのFacebook上でも炎上してしまったのか考えてみたいと思います。
まず、事故発生が6月20日の17時半頃とされています。弊社では利用していないので詳細は不明ですが、ウェブサイトに時系列情報が掲載されたのは翌日の未明の模様です。少なくとも当日深夜には掲載されていませんでした。この段階で、対応が後手に回ってしまっていることが推測されます。
ただ、オペレーターレベルでは事象の把握(重大インシデントであることの把握)は出来ているはずですので、ファーストサーバー株式会社の上層部には情報は伝わっていると考えられます。本来、このような大規模障害の場合、代表取締役名での謝罪文書が掲載されてもいいはずですが、6月23日のこのブログを書いている時点でも掲載されていません。ここに、炎上の原因があるようにも思えます。
しかも、消失したデータの復旧が出来ず、サーバー領域を初期化した状態でユーザーに返却し、対応を一旦終了させてしまったことも、火に油を注いでしまったと言って良いでしょう。事の重大さに気が付いたファーストサーバー株式会社は翌22日に問い合わせ窓口を開設しましたが、あまりにも対応が遅すぎます。また、先に述べた通り、サーバー領域を初期化した状態で対応を一旦終了させてしまったことは、絶対にやってはいけない対応でした。謝罪の言葉も無しに、対応完了というのはあまりにも無責任すぎたと言っても良いでしょう。
もちろん、サーバー上のバックアップはユーザー側の責任で行うべきですので、ファーストサーバー株式会社に責任があるわけではありません。ただ、データ消失という重大事故を発生させた会社としての対応としては、あまりにも稚拙であったと言わざるを得ないでしょう。
また、今回のサービスはSLA(サービスレベル保証)100%を謳っている会社が発生させてしまった重大事故です。SLA100%という言葉自体にも大きく傷を付けてしまった責任は免れ得ないと思います。適切な補償を行われるよう期待したいものです。何よりも、早急に代表取締役名での謝罪文書掲載をすべきだと思います。

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